「20代で実現した公認会計士・税理士としての独立」―挑戦と成長の軌跡― 代表 濱田 順平(税理士法人ウィレイズ)

税理士法人ウィレイズ 代表 濱田 順平

商業高校から明治大学商学部へ進学し、大学在学中に公認会計士試験に合格。監査法人での勤務を経て独立。現在は若手中心の組織を率い、税理士として活躍。幼少期からの数字への親しみを活かし、地域の活性化にも貢献したいという思いで税理士としての道を歩んでいる。


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税理士を目指したきっかけをお聞かせください

私が会計の道を志したのは、幼い頃からのそろばん学習が原点です。全国大会に出場するほど熱中していたこともあり、自然と数字に対する親しみが芽生えていました。

高校は商業高校に進学し、簿記や会計を学ぶ機会が多くありました。そこでの経験が会計への関心をさらに深めるきっかけとなりました。大学入学後、明治大学商学部で公認会計士や税理士についての説明会に参加し、この道に進むことを決意しました。

正直なところ、最初は「資格を取れば就職が楽になるだろう」という気持ちもありました。高校までは推薦入試で進学するなど、どこか「楽な道」を選びたいという思いがあったんです。しかし、説明会で「今頑張れば後が楽になる」「3年生で合格すれば就活も短期間で終わり、時間的余裕も生まれる」という話を聞いて、これなら頑張れると思いました。

明治大学は公認会計士の輩出率が全国でも3、4番目に高い大学で、周りに一緒に頑張る仲間がいたことも大きな支えになりました。大学1年生の10月頃から勉強を始め、2年生の12月に一次試験、3年生の8月に二次試験に合格することができました。約1年7ヶ月の勉強期間でしたが、日中は大学に通いながら夕方から専門学校に通い、毎日5〜6時間、試験直前期には8〜10時間の勉強を続けました。

合格後は監査法人に就職しましたが、私の出身は地方で、若い公認会計士や税理士が少ないという現状を知っていました。地域の活性化に貢献したいという思いもあり、若いうちから独立して地元で活躍したいと考えるようになったのです。地方では公認会計士の仕事よりも税務の仕事の方が多いという認識もあったので、公認会計士の資格に加えて税理士としても活動していくことを決めました。今は、税理士業務が8~9割程度を占めています。

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やりがいを感じる瞬間についてお聞かせください

仕事面でのやりがいは、勤務先や立場によって変わってきます。監査法人時代は、大手企業に関われることが大きな魅力でした。例えば、上場企業の社長さんや幹部の方と対等に話せるのは公認会計士だからこそ。通常であれば何年、何十年もかかってやっと会える関係の方々と、22歳という若さで接することができる貴重な機会でした。最初は緊張しましたが、多くの学びがあり、成長できる環境だったと思います。

独立してからは、自分の力を試せる機会が増えました。独立のきっかけも「自分の力でお客様に貢献したい」という思いからでした。お客様から「ありがとう」と言われる瞬間は、この仕事をしていて本当に良かったと感じます。

税務の仕事は時に「嫌われ役」になることもあります。「税金をもっと減らせないか」という要望に応えられないこともありますが、そういった場面でもクライアントと一緒に前を向いて、税金を無駄に払うのではなく、事業を伸ばしていくためのパートナーとして関わることができるのはやりがいがあります。

プライベート面では、この仕事はメリハリがつけやすいのが良いところです。3月から5月頃は繁忙期で忙しくなりますが、それを乗り越えると夏はやや落ち着いた時期になります。気分を切り替えて次に備えるというリズムができるので、自分の生活スタイルを整えやすいと感じています。

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事務所の特徴についてお聞かせください

私たちの事務所の最大の特徴は、若くフレッシュな人材が集まっていることです。全員が社員で構成されており、パートタイマーはおらず、全14名のメンバーが全員20代という若さです。23歳から29歳までの若手で構成されているため、柔軟性が高く、体育会出身者も多いので体力もあります。

チームとして一緒に組織を作り上げていくという姿勢を大切にしており、お客様に対しても一丸となって対応しています。特に重視しているのはコミュニケーションです。例えば、お客様から連絡があった場合は、可能な限り5分から10分以内に返信するというルールを設けています。

これはもちろんプレッシャーになる部分もありますが、「お客様ファースト」の意識を全員が持つことで、サービスの質を高め、お客様からの不満を減らすことができています。若いメンバーが多いからこそ、スピード感を持った対応や新しい発想での提案ができるのが私たちの強みだと思っています。

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業界の課題についてお聞かせください

税理士業界における課題は大きく2つあると感じています。

1つ目は、税務は毎年法改正があり、常に勉強してキャッチアップしていく必要があるという点です。自己研鑽を怠ると、どんどん置いていかれてしまう可能性があります。特に独立すると、自分一人で全てをカバーしなければならない場面も増えるため、常に学び続ける姿勢が求められます。この継続的な学習の必要性は、税理士として活動する上での大きな課題であり、同時に責任でもあると感じています。

2つ目は、組織運営に関する課題です。私たちの事務所は若手中心の組織で成長途上にあります。どうすれば事業をより良くしていけるのか、組織として成長するためにはどのようにチームワークを構築し、業績を上げ、お客様への貢献度を高められるのか。こうした仕組み化や組織づくりについては、まだまだ課題が多いと感じています。

また、業界全体の課題としては、若い世代への認知度の低さがあります。会計業界は少し特殊な部分があり、一般的な求人サイトなどでもあまり多く求人が出ていないため、若い人材が業界に入るきっかけが少ないのが現状です。この点については、業界からの積極的な発信や、大学の商学部や経営学部との連携強化、インターンシップの導入など、間口を広げる取り組みが必要だと考えています。

特に高齢化が進む業界だからこそ、若いメンバーが活躍している姿を発信していくことで、「一緒に働きたい」と思ってもらえる可能性が高まるのではないでしょうか。

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税理士事務所で活躍できる働き方についてお聞かせください

税理士事務所では、必ずしも税理士資格を目指さなくても活躍できる場があります。もちろん、簿記3級や2級などの基本的な知識があるとより良いですが、それ以上に大切なのは自分から意欲を持って仕事に取り組む姿勢です。

実際に私たちの事務所でも、自ら「仕事はありますか?」と声をかけてくれるメンバーが多くいます。そういった主体性を持って働ける人は、税理士業界に限らず、どんな組織でも重要な存在になれると思います。

税理士事務所の仕事というと会計分野が中心になりがちですが、例えば事務対応をメインとする内勤スタッフなど、さまざまな役割があります。特に最近では、若い世代の間でリモートワークの需要が高まっていますが、税理士事務所の仕事はリモートとの親和性が高い業種でもあります。

税理士業界に興味を持ってもらうためには、私たち側からの情報発信が必要だと感じています。例えば大学の商学部や経営学部との連携を強化し、税理士事務所の働き方やインターンシップの機会を提供することで、業界への入口を広げることができるでしょう。

また、この業界は高齢化が進んでいるからこそ、若いメンバーが活躍している姿を積極的に発信することで、「ここで働きたい」「一緒に頑張りたい」と思ってもらえる可能性が高まると思います。

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最後に若い世代の方々にメッセージをお願いします

税理士業界では、自己投資として勉強を続けるメンバーが多くいます。勉強に対する興味があるからこそ、この業務に飛び込んでくる方が多いのだと思います。

自分で決めた道であれば、ぜひ最後まで頑張ってほしいと思います。税理士業界だからこそ、専門分野を極めて深く学んでいける貴重な機会があります。そういった場を無駄にせず、せっかくの機会として噛みしめながら頑張っていってほしいです。

そして、必ずしも税理士資格を目指さなくても、この業界には様々な形で貢献できる道があります。自分の強みや興味を活かして、新しい視点で業界に関わることも大切です。

私自身も若い世代の一人として、この業界をより良くしていくために日々挑戦を続けています。共に成長し、共に業界を盛り上げていく仲間が増えていくことを心から願っています。

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本日は貴重なお話をありがとうございました!


企業情報
・事務所名 税理士法人ウィレイズ
・住 所 東京都港区西新橋1丁目18-6 クロスオフィス内幸町
・T E L 080-7880-0681

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