完全リモートワーク・成果主義を掲げるsankyodo税理士法人。しかし、その先進的な組織であっても、リモートワークに潜む「見えない業務領域」の把握は大きな課題でした。 日報管理だけでは見えないその実態を解明し、真に公平な評価制度を構築するために選ばれたツールが『みえるクラウド®ログ』です。 本記事では、「sankyodo税理士法人 CTO・税理士 宮川大介氏 × セブンセンスマーケティング株式会社 取締役 根本崇弘」の対談を通して将来の「AIマネジメント」や「生産性向上」を見据えた、戦略的なログ活用術に迫ります。
目次
はじめに ― “アナログとデジタルの両利き”を掲げる会計事務所
sankyodo税理士法人は、創業当初から徹底したデジタル化とリモートワークを推進し、
「デジタルに強くアナログ対応ができる」 という両利きの組織運営を実践しています。
その中心にいるのが CTO・税理士の 宮川大介氏 です。
宮川氏は、筑波大学を卒業後、システムエンジニアとしてキャリアをスタート。
しかし、エンジニアとして働く中で「経営者に近い立場で価値提供がしたい」
という想いから税理士を志し、働きながら資格を取得しました。
現在は、同法人のテクノロジー活用を牽引しながら、「テクノロジーで人の価値を最大化する」 というミッションのもと、事務所のデジタル基盤づくりを担っています。
導入前の課題 ― 成果主義のリモートワーク組織が直面した“見えない領域”
根本
sankyodo税理士法人様は、創業時からリモートワークを導入されていたと伺いました。
どのような管理体制でしたか？
宮川
紙はほぼ使わず、完全にデジタル特化・リモートワーク前提の組織です。
そのうえで成果主義を徹底しており、日報での業務管理を行っていました。
出退勤と業務内容を日報に完全一致させる管理を行っていたため、
スタッフにはかなりの負荷もあったかもしれません。
根本
日報で管理していく中で、どのような課題が出てきたのでしょうか？
宮川
日報だけではどうしても限界があります。
リモートワークでは、「なぜ業務が遅れているのか」という見えない領域が増えます。
- サボっているのか
- 効率が悪いのか
- 本当に業務が詰まっているのか
こうした点は、日報の記述だけでは判断できません。
また、私は未来への投資としてデータ蓄積が必要だと考えていました。
AIマネジメントを実現するにも、ログ基盤がなければ始まらない。
そうした背景から、PCログ管理の検討を始めました。
検討フェーズ ― 3社比較の末に「みえるクラウド®ログ」を選んだ決め手
根本
PCログ管理ツールは多数ありますが、その中でどのように選定をされたのでしょうか？
宮川
3社ほど比較しました。そのなかで、みえるクラウド®ログを選定した理由は3つあります。
圧倒的な柔軟性（CSVでの高解像度出力）
「従業員ID単位でCSVを出せる柔軟性が決め手でした。」
データ分析を前提にするなら、 “自由に加工できるデータ形式” が最重要です。
システムとしての成長性
「クライアント要望に応えてアップデートされるサービスかどうかを重視しました。」
完成しきったシステムではなく、今後の改善や機能追加への反応性が高い点は大きな魅力でした。
コストパフォーマンス
「小さな投資で今日からデータ蓄積が始まる。」
この点も経営判断として重要でした。
根本
テレワーク前提の税理士法人として、ログ管理の導入はスタッフの反応も気になったのでは？
宮川
それが、まったく抵抗がありませんでした。既存メンバーには「入れます」の一言で終わりです。新規入社者も、テレワークをするなら当然という理解でスムーズに受け入れています。
導入後の成果 ― “安心感”と“正しい評価”が組織に生まれた
根本
実際に導入されて、どのような成果を感じていますか？
リモートワークにおける強い“安心感”
「業務が遅れている理由が、サボりなのか、効率の問題なのか、すぐ判断できます。」
管理者として、スタッフの働き方が「見える」ようになったことで判断の迷いが大幅に減りました。
客観的評価が可能に
- PC稼働は高いのに成果が低い
- PC稼働は低いのに成果が高い（ハイパフォーマー）
こうした違いが明確になり、真に成果を出すスタッフを正当に評価できる基盤が整いました。
マネジメント負荷の軽減
ログデータがあることで、中間管理職が「感覚で注意する」必要が減り、数字に基づいたフィードバックが可能になりました。
根本
スタッフの皆様の意識には変化はありましたか？
宮川
現状はスタッフ画面は表示していませんが、今後はダッシュボード化を予定しています。
「働き方の“健康診断”として、毎月ログを見る仕組みを作ります。」
監視ではなく、プロフェッショナルとしての自己管理のための活用です。
未来の展望 ― “AIマネジメント”と“PCログを減らす働き方”へ
根本
宮川さんが描いている未来像について教えてください。
宮川
私は、「AIによるフルオートマネジメントの時代」が必ず来ると考えています。PCログ、日報、売上データなどを統合し、AIが自動で課題抽出から改善提案まで行う世界です。
「成果は出ているのにPCログが少ない人を高く評価する組織にしたい。」と考えています。
チャットワーク比率“1割以下”という新たな指標
ログを見ていく中で、チャットワークやChromeなど“間接作業”に時間を取られている実態が見えてきました。
「チャットワークは本質的な業務ではないので、“1割以下”を目指したい。」
これは、オフラインの質の高いコミュニケーションを増やすというsankyodoとしての価値観にも合致しています。
BPOと外部対応の2チーム体制へ
現在、業務内容によって2つのチームに分けています。
- BPO（内部業務）チーム → PCログ活用が直結
- 外部対応チーム → PCログは少ない方が価値が高くなる
こうした“働き方の違い”も、ログを基盤に最適化していく予定です。
最後に ― みえるクラウド®ログをどんな企業におすすめしたいか
根本
最後に、みえるクラウド®ログはどのような会計事務所・企業におすすめでしょうか？
宮川
私はこう考えています。
「今後、会計事務所を運営するなら必ず導入したほうがいい。」
理由は明確です。
- データは早く蓄積するほど価値が高い
- 訴訟リスク対策にもなる
- 生産性改善、AI活用のすべての基盤になる
- 少額の投資で将来の経営判断が精緻になる
わずか月額数万円で今日から“未来の基盤”が作れる。やらない理由はありません。
