業務フローをわかりやすくするための業務フロー可視化のポイント

こんにちは!リモートワークリサーチ編集部です。
突然ですが、皆さんは「業務フロー図」を使ったことはありますか。もしかしたら、「名前は聞いたことがあるけれど具体的には知らない」という方も多いのではないでしょうか。
本記事では、業務フロー可視化について解説します。業務フロー可視化を実施するメリット、業務フローの種類(企画)、プロセス、作成に際してのポイントをご紹介します。
初めて業務フロー可視化に取り組む方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

業務フローとは?

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まずは業務フローについて確認しましょう。

業務フローが指すもの

業務フローは、業務の全体像と流れを視覚的に把握することを目的に作成する図です。業務内容を丸や四角で囲って記載し、一つひとつを矢印でつなげることで、業務の順番と内容を詳細かつわかりやすくしたものです。
業務フローは、新卒社員や転職者などに対し業務内容をレクチャーするとき、業務改善に際してボトルネックとなっている要素を洗い出し議論するときなどに用いられます。

業務フローと業務プロセスの違い

業務フローと似たビジネス用語に、業務プロセスがあります。
業務フローは各段階での業務内容と工程を視覚的に共有・理解する意図で作成するのに対して、業務プロセスはより大まかな流れを把握するために用いられます。
全体像を把握したいなら業務プロセス、細部までより詳細に捉えたいなら業務フローと覚えるのがよいでしょう。

業務フロー図の作成目的とメリット

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業務フロー図を作る目的は、以下の5つに集約されます。

業務の全体像を可視化

業務フローを作成することで、いつ・何を・どうやって行うのか視覚的に把握可能です。
業務を新しく覚えたり改善点を探したりするには、その業務のことを正確かつ客観的に把握することが求められます。業務フロー図を作成すると、シンプルながらも各段階の内容と前後のつながりを俯瞰するかたちで把握できることから、より多くの従業員に業務を理解してもらうための資料として有用といえるでしょう。

業務効率化(カイゼン)

より効率的に業務を回すには、業務全体の見直しと改善の定期的な実施が欠かせません。業務フローを作成すると各段階での業務内容が明確になることから、無駄や非効率な部分を見つけやすくなります。
たとえば、これまで稟議書は紙ベースで作成し担当外の役職に承認をもらっていた事例では、業務フロー見直しをきっかけに電子媒体管理を導入した結果、役職の捺印と承認を時短化できたり、案件の承認者を減らしたりできたこともあります。

業務の標準化

「この業務は特定の従業員でなければできない」といったように、業務が属人化しているケースを経験したことがある方も多いのではないでしょうか。業務フロー図を作成し全体の見直しを図り実行することで、こうしたトラブルも解消できるかもしれません。
繰り返しになりますが、業務フロー図を作成することは業務全体を見直すことにつながります。そのため、業務フロー図の作成・整理後は今まで見えていなかった無駄なプロセスが一層され属人化が排除、つまり特定の業務であっても「特別な仕事」でなくなり、着手可能な従業員を増やすことができるのです。

BPMあるいはRPAの導入

BPM(Business Process Management)は、業務プロセスにおけるPDCAサイクルの回転を加速させることで業務効率の改善を目指すビジネス用語です。業務フロー図の作成は、BPM導入に際して最初に実施する不可欠のステップです。そのため、BPM用ツールには業務フロー図を作成するのに必要な機能がセットされています。
RPA(Robotic Process Automation)は、AIやソフトウェアなどによる業務自動化です。日常業務のうちルーティンワークや定量業務を自動運用により業務効率化をはかることを指しますが、BPM同様、こちらも導入には業務フロー図作成とルーティンワークの洗い出しが必要とされています。

内部統制の推進

内部統制は、企業経営に不可欠のルールと仕組みです。経営目標達成に向けてすべての従業員に遵守が求められるルールと、業務遂行に向けたロジック、実際の運用を指します。
上場企業と関連会社には、内部統制に関する監査を実施し、内容を報告書として提出することが義務付けられています。この内部統制を整備し、正確に運用、かつ評価する際に、業務フローが用いられるのです。なお、業務フロー、業務記述書、リスクコントロールマトリクスは内部統制に欠かせない要素としてセットで扱われることがほとんどです。

業務フローの可視化に際して使用される規格

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業務フロー図には、実は複数の規格があります。そのため、企業や部署内で業務フロー図を作成し共有するときには、どの企画を採用するか統一する必要があります。
ここでは、代表的な規格をご紹介します。

日本工業規格(JIS)

「情報処理流れ図」で扱う記号と概念を、業務フロー作成に転用するかたちです。情報処理流れ図は、プログラミング設計の現場などで使用頻度が高い考え方とフロー図です。
ただし、日本工業規格(JIS)の内容をそのまま業務フローに落とし込むことはできません。そのため、いったん各記号の定義付けが必要になることから、使用にあたっては企業内および担当者間での認識統一が求められることに注意が必要です。

BPMN

業務プロセスモデルとも呼ばれる規格です。BMPIは、業務のスタートからゴールまでの一連の流れをモデル化したフローチャートです。各段階の業務内容と関連する情報を一括で視覚的に整理・管理できることから、組み立てと共有が比較的しやすい業務フロー規格といえるでしょう。

データフロー図

DFD(Data Flow Diagram)とも呼ばれる規格です。システム設計現場から広がった用語で、システム上でのデータ(情報)の流れを可視化する規格として使用されています。
データフロー図を採用する際は、「順番」を意識する必要があります。なぜなら、データフロー図が示すのはあくまでも情報の動きの経緯と保存場所だからです。そのため、データフロー図を選択する際は、自社や部署での定義が別途求められることに留意してください。

スイムレーン

業務フロー作成でよく使用される規格のひとつです。おもに、各部門での業務の流れを視覚的に整理する意図で用います。
スイムレーンには「部門」の概念があることから、複数の部門にまたがる業務フローを図式化したい場合でも、各部門の業務内容と順番を描写可能です。

産能大式

日本では、最も有名かつ古い業務フロー規格として知られています。また、この規格で採用・定義されている記号とルールは多いことから、システム開発の要件定義、業務マニュアルなど、多様な業務フロー整理で採用されています。

業務フロー可視化の流れ

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業務フロー図は、ただ書き出すだけでは意味がありません。最大限活用するには、各段階で必要な要素を意識しながら、全体図を組み立てていく必要があります。
ここでは、上述の各規格を横断するかたちで、業務フロー図作成と可視化のステップを解説します。使用する記号の種類は企画によって異なることがありますので、あくまでも全体的な流れを把握する目的で参照してください。

目的の整理

まず必要なのは、何故業務フロー図を作るのか目的と着地点を設定することです。
たとえば新人研修の業務フロー図を作成しようとしても、社会人未経験の新入社員と同業他社から転職してきた社会人経験がある社員では、求められる内容と詳細度は異なります。そのため、想定する利用者(閲覧者)が困ることなく当該図表を活用できるようにするためにも、業務フローを作成する目的を全工程に先立って整理し明確化することが求められるのです。

関係者の洗い出し

業務フロー図における各段階で関係してくる部署と担当者を洗い出します。このとき、ベンダー(販売業者・供給元など)ならびにクライアントなど、組織外でも関係してくる存在があれば一緒に洗い出し整理しましょう。
業務フロー図作成において、実はこの部分と次のステップが重要になってきます。業務フロー図の作成は、RPA(Robotic Process Automation)導入、つまり定量業務のソフトウェアによる業務の自動化で、欠かすことのできない要素だからです。どういうことかというと、RPAはデータや情報を多方面から収集・集計・編集するのを得意としていて、この特性を存分に発揮するには、担当領域と業務内容の明確化が重要です。仮に、関係者の洗い出しや後述のステップが不明瞭な状態や業務フローを可視化しないままRPA導入に踏み切ってしまうと、全体設計を見誤り、実務内容を反映しない運用につながる恐れがあります。

各フェーズでのタスクの洗い出しと分類

業務内容と付随するタスクを、前段階で洗い出した関係者にヒアリングしリストアップします。個人業務で使用する目的で業務フロー図を作成するなら、実際に行っている業務内容を書き出し整理して、各ステップでのタスクを洗い出します。
この段階で、各タスクを図形に当てはめておくと次の作業がスムーズです。

時系列整理

洗い出したタスクを、処理する時系列に沿って並べ替えます。一般的に、左から右へ、あるいは上から下に向かうかたちでタスクが埋まっていくはずです。

ルート(矢印)記入

各フェーズを矢印でつなぎ、業務フローのスタートからゴールまでの流れを確認します。

業務フロー可視化を行う際のポイント

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業務フロー図を作る際に気をつけたいポイントは以下です。

不要な工程をカットする

今まで疑問を持たなかったものの、業務フロー図を作成したことで実は業務を進めるのに不要な作業が紛れていたことが発覚することもあります。このように、無駄と思えるフローを発見した場合は、そのステップは本当に必要なものかフラットに検討することを意識しましょう。
とくに承認は、承認者が増えがちな業務なので注意が必要です。必要な承認者と人数は申請内容ごとに異なるものですが、指名された承認者すべてによる確認と承認は本当に必要なのか確認する習慣をつけましょう。

モニタリングとPDCAの循環

業務フロー図を作成し業務の可視化を進めたら完了、というものでもありません。業務フロー図から問題を洗い出し、適切と思われる改善策を打ち、効果検証を定期的に行う必要があるためです。
業務にかかる時間、必要な工数などが改善前後でどの程度変化したか、特定の業務内容に改善が見られたものの周辺業務にシワ寄せが来ていないかといったように、新たな問題を抱えていないかフローごとに再度洗い出し、問題がある部分には再度改善施策を検討します。
このように、定期的なモニタリングと、PDCA(Plan、Do、Check、Action)を回し続けることが、さらなる業務フロー改善につながるのです。

ITツールを導入し効率化を図る

日常業務フロー図を作成し業務を可視化すると、簡略化できる業務も把握可能です。時間短縮や人的コスト削減のチャンスですので、データ収集や解析など定量化できる業務は、ITツールを導入して自動化や簡略化することも検討しましょう!

業務フロー可視化を効率的に進めるならクラウド ログ

リモートワークリサーチが推奨するツールは「みえるクラウド ログ」です。「みえるクラウド ログ」は、社労士事務所を持つ、大手士業セブンセンスグループのセブンセンスマーケティング社が提供しています。

「みえるクラウド ログ」によって解決できることは隠れ残業の可視化と軽減に繋げる定量的なエビデンスを揃えることができます。

《みえるクラウド ログの主な機能》

・社員のPC起動時間の把握
・社員の業務内容の可視化(PC画面キャプチャ)
・会社や部署、プロジェクト、個人ごとのタスク対応時間や内容の把握

みえるクラウド ログはPCの操作ログを記録するだけではなく、操作ログを整理し、管理者にとって判断がしやすくなるダッシュボードを展開しています。*オンライン / オフライン問わず、操作ログを記録することが可能なため、Office365のようなオフライン環境下で編集ができるソフトも操作ログを取得します。=オフライン環境下での隠れ残業を防止

主な機能を解説します!

労働時間の正確な把握

全従業員のログイン・ログオフをひと目で把握できるだけでなく、PCの起動状況を逐一記録。

起動回数や起動時間の算出により、これまでタイムカードや勤怠打刻システムによって管理していた労働時間を、分かりやすく把握できるようになります。

安全安心のセキュリティ

操作履歴により、いつ、どこで、誰が操作したのかを確認することができます。

誤操作や入力ミス、情報漏洩や社内ルールの逸脱も素早く把握でき、二次被害を未然に防ぐことができます。。

在宅ワーク中の監視

隠れ残業や休日勤務の把握により、労働時間超過の落とし穴も未然に防ぎます。法律遵守のみならず、従業員の健康を守ることにつながります。

タスク内容と対応にかかる時間の最適化

これまでの1〜3の機能で蓄積された定量的なデータにより、プロジェクトやツールに対してメンバーごとの対応時間がみえる。結果として、部署、プロジェクト、役職・役割(社員)別にタスクの最適化が図れるようになり、組織全体の改善につながります。

タスク内容と対応時間の記録を蓄積させることで以下のようなメリットを得られます。

・特定タスクにおいて得意・苦手な社員を把握できるため、役割分担の判断材料となる
・土日の休日残業や平日の深夜残業を把握し、勤怠システムとの乖離を可視化できる
・残業をした社員を特定するだけではなく、残業の内容を把握し、是正できる

 

いかがでしたか?“PCログでの勤怠管理の導入をご検討中の労務担当者さまは、ぜひ「みえるクラウド ログ」の導入を検討してみてください。”

少しでも興味をお持ちの担当者様やクライアントの皆様は、ぜひ無料資料のダウンロードください。在宅勤務時の環境整備からテレワーク時の監視まで一から進め方を説明しております。

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