テレワークで生産性は本当に下がるのか?企業がすぐやるべき施策3選

リモートワークリサーチ編集部です。
今回は永遠のテーマとも言える「テレワーク、生産性下がるの?上がるの?」に焦点をあてて解説します。

新型コロナウイルス蔓延により、テレワークや在宅勤務の制度を整える企業が増えております。一方で欧米では、このような外部環境の変化以前にノマドワーカーやワーケーション文化が流行し、テレワークで仕事を行う人が増えていました。

実際に世界のトレンドの一つとも言える”テレワーク”です。しかし先日X社(旧:Twitter社)が従業員へのテレワークを禁止する報告も上がってきており、テレワーク=生産性向上とは言えないのではないかという見解もあります。

結論からお伝えすると、テレワークの仕組みを、ルールや環境整備なく導入した場合は生産性が下がります。最近では企業から以下のような言葉が聞こえてきます。

「欧米では、テレワークが生産性を下げると言われていたため、やめた方がいいのかな?」
「テレワークをすると、サボりや残業の可視化ができないため、導入自体難しい」
「テレワーク状況を可視化するために社員のPCにWebカメラを付けると反発があった」

テレワークによる就業を中止する場合や、テレワークを継続する場合でも問題は多いようです。今回は以下のポイントに焦点をあてて解説します。

1.テレワークで生産性が下がるのか
2.テレワークを行うとなぜ生産性が下がるのか
3.テレワークの定義や種類について
4.テレワークによって生産性を維持・向上するための施策紹介

テレワークで生産性が下がるのか?

テレワークで生産性が低下する?その理由と改善策を解説|法人携帯とテレワークの MWPオンライン by コネクシオ

結論から伝えると、テレワークによる生産性は下がる可能性が高いです。原因としては日本企業は元来、ポジション別に明確な業務分担がされていないことや、職場でのコミュニケーションを通じた情報共有を主軸にしていたからです。更にはテレワークが加速することによって、タスク完了見込みの時間が計測しづらくなることや、プライベートとの境界が曖昧になり長時間労働につながっています。

裏付けですが、以下のように国内の学術論文で主張されています。

《総務省:テレワークの動向と生産性に関する調査研究報告書》
米国の企業のように、社員一人一人の Job description(職務分掌)が明確になっていない日本企業の場合、良くも悪くもチームワークが生産性に直結することは不可避だからである。

《萩原 牧子, 久米 功:テレワークは長時間労働を招くのか ―雇用型テレワークの実態と効果―》
テレワークが長時間労働を招くのか、また家事育児時間を増やすのかを検証するために、勤務先のテレワーク制度を利用するテレワーカーと、それ以外のものの労働時間と家事育児時間を比較した。結果、労働時間は長くならず、男性テレワーカーの家事育児時間が長いことが示された。

以上のように複数の学術論文では、”日本企業では特にテレワーク導入によって長時間労働に繋がり、タスク処理能力=生産性も低くなる傾向が強い”ようです。ビルゲイツも以下のような主張をしていました。「社員にとって働くことに関しての最も大きなメリットは、勤務先が柔軟な働き方を提供することに尽きる」この主張はハーバード大学でも正当性を確認されており、テレワークを全員に導入することが有効な手段ではありませんでした。

テレワークが生産性を下げる理由

テレワークを上手に進めたい!派遣先で在宅勤務を行う際に知っておきたいコミュニケーションのコツ|アデコの派遣・転職

先の章で示した通りではありますが、生産性が下がる要因は以下の要因となります。

「職場での情報共有がテレワークによって不透明かつ円滑ではなくなる」ことや「タスク完了が予測しづらい」ことによって、間接業務(チャットや書類の受渡し)が相対的に多くなることがあります。また業務が多くなることによって、労働時間も増えることにつながります。テレワーク環境下では、プライベートと業務時間が曖昧になり深夜までダラダラと業務を続けてしまうこともあります。

テレワーク導入によって新たに生み出された問題もあります。会社がテレワーク中のサボりや業務を可視化するために過度に業務報告を敷いたり、監視をしたりすることです。このような動きによって管理や監視のためのコストが増大します。更には社員へのストレスも増えるため、生産性が下がる要因にも加わります。

テレワークは何種類あるの?

テレワークにはどんな種類がある? 企業や個人など就業形態ごとに違う – grape [グレイプ]

テレワークは自宅で業務を行うことのイメージが強いです。しかし、実際にはテレワークの種類は4種類あります。

在宅勤務

在宅勤務とは、職場に出社せず、社員個人の自室で業務を行うものです。通常、”テレワーク”という言葉は在宅勤務と同義で使用されることが多いです。日本企業でも多く導入されており、クラウドサービス、メール、社内チャットルーム、Web会議が普及したことが要因です。またネットワーク環境もVPN接続すると、社内サーバーにアクセスすることもできます。

制限付き在宅勤務

先に説明した在宅勤務では、就業日全てを意味していますが、「週2日まで」や「3グループ交代制」といった制限を付けて実施される場合もあります。部署単位やプロジェクト単位で出勤もしくはテレワーク日を決めることもあり、社内ミーティングの日を出社日にするケースもあります。

モバイルワーク

臨時で用意した場所で業務を行うことです。在宅勤務では、自宅で業務を行うことが基本となります。しかし、モバイルワークは飛行機や電車、車内等でノートPC・携帯電話を利用して仕事を行ったり、カフェやコワーキングスペースで仕事をしたりすることです。近年では新型コロナウイルスの蔓延により、営業マンが移動をすること自体が少なくなりましたが、出張等では活用されております。昼間のカラオケボックスでもモバイルイワーク推奨プランもあり、空き空間を利用したモバイルワークは広がる可能性があります。

サテライト勤務

サテライト勤務とは、”所属する会社で提携もしくは契約のある”コワーキングスペース”や”サテライトスペース”で仕事を行うことです。別の支店や営業所が近いため、その場所で仕事を行うこととは違います。あくまで、自社内の社員以外も共同利用するスペースをシェアし、仕事を行うケースをさしています。

ワーケーション

ワーケーションとは、「ワーク」と「バケーション」を合体させた造語となります。2018年以降から流行しました。主に、”観光地”や”リゾート地”、別荘等でテレワーク(在宅勤務)を活用しすることを指しています。

テレワークによって生産性を下げないための施策

テレワークの課題と導入メリット【14の問題と解決策】 - ContractS CLM(コントラクツ CLM)| 契約ライフサイクル管理システム

テレワークで生産性を向上させる施策 テレワークで生産性を向上させるためには、コミュニケーションの円滑化・勤怠管理の見直し・業務プロセスの簡略化・評価制度の構築・ツール導入がカギとなります。

コミュニケーションの円滑化

チャットやメールでのルールを明確化しましょう。チャットツールではグループの作成もできますので、個々人でのメッセージを行う以上に、社内への情報共有を一括で行うことが効率性を高めます。また閲覧し、確認した方のレスポンスも整備を設けると良いです。日本企業ではWeb会議を増やすことで社内の情報共有を行う傾向がありますが、本質的に必要ではない会議をなるべく減らすことも重要です。

勤怠管理の見直し

プライベートと業務時間が曖昧になったため、タイムカードや打刻システムは意味を成さないケースがあります。PCの起動からシャットダウンまでの時間を計測する仕組みや出勤状況をチャットで連絡することで整備することが重要です。

業務プロセスの簡略化

従来は職場での出社を行っていたため、口頭ベースでの業務報告や紙媒体での書類受け渡しがありました。テレワークが普及したことでオンライン上で社内申請や社内外での書類送付が発生します。特に過度な申請フローを用意すると、コミュニケーションの総量も増えるため注意が必要です。業務の開始から完了までのプロセスを簡易化することも検討しましょう。

評価制度の構築

営業職は従来通りの評価制度でも機能します。しかし、バックオフィス業務に従事する方の仕事やアシスタントの仕事が見えづらくなりました。改めて業務が見えづらい社員への成果や努力を可視化した上で、評価制度を見直す試みもあって良いものです。

ツール導入

最後はテレワークを導入する際に生産性を下げないためのツールを導入することです。Webカメラによる監視などはツール導入といえますが、社員のストレス負荷を増やす可能性もあります!先の章で記載したように業務を可視化しながらも、社員の負荷が少ないツールを入れましょう。次章でおすすめのツールを紹介します!

テレワーク時の業務管理ツール「みえるクラウド ログ」

リモートワークリサーチが推奨するツールは「みえるクラウド ログ」です。「みえるクラウド ログ」は、社労士事務所を持つ、大手士業セブンセンスグループのセブンセンスマーケティング社が提供しています。「みえるクラウド ログ」によって解決できることは隠れ残業の可視化と軽減に繋げる定量的なエビデンスを揃えることができます。

《みえるクラウド ログの主な機能》

・社員のPC起動時間の把握
・社員の業務内容の可視化(PC画面キャプチャ)
・会社や部署、プロジェクト、個人ごとのタスク対応時間や内容の把握

 みえるクラウド ログはPCの操作ログを記録するだけではなく、操作ログを整理し、管理者にとって判断がしやすくなるダッシュボードを展開しています。*オンライン / オフライン問わず、操作ログを記録することが可能なため、Office365のようなオフライン環境下で編集ができるソフトも操作ログを取得します。=オフライン環境下での隠れ残業を防止

主な機能を解説します!

  1. 正確な労働時間の可視化・把握

全社員のログイン・ログオフをひと目で把握 できるようになる。また、PCの起動状況を記録に残し、起動回数・ 時間の算出が可能。これまでタイムカードや勤怠打刻システムによって労働時間を管理していた社内体制以上に客観的かつ漏れなく業務時間を把握できます。

  1. セキュリティ対策

操作履歴で「いつ、どこで、だれが」操作したか 確認できるため、誤操作や管理ミス、二次被害 も防止できる。また、現在の作業内容も記録される。テレワークが普及したことで、自宅環境での情報漏洩や社内ルールの逸脱を防ぎます。

  1. テレワーク中の監視の対策

時間外の稼働状況や休日出勤を把握し、社員の 健康への影響をストレスの蓄積を未然に防ぎます。

  1. テレワーク時のタスク内容と対応時間の管理

これまでの1〜3の機能で蓄積された定量的なデータにより、プロジェクトやツールに対してメンバーごとの対応時間がみえる。結果として、部署、プロジェクト、役職・役割(社員)別にタスクの最適化が図れるようになり、組織全体の改善につながります。

タスク内容と対応時間の記録を蓄積させることで以下のようなメリットを得られます。

・特定タスクにおいて得意・苦手な社員を把握できるため、役割分担の判断材料となる
・土日の休日残業や平日の深夜残業を把握し、勤怠システムとの乖離を可視化できる
・残業をした社員を特定するだけではなく、残業の内容を把握し、是正できる

いかがでしたか?“テレワーク時の監視をするためには、アクセスログを活用した社員のタスク内容の可視化を初めてみてください。”少しでも興味をお持ちの担当者様やクライアントの皆様は、ぜひ無料資料のダウンロードください。在宅勤務時の環境整備からテレワーク時の監視まで一から進め方を説明しております。

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